中小企業でもマッチングサイトの開発は可能?かかる費用やリスクを解説!

マッチングサイトとは、求める者同士(売り手と買い手)をつないで、そこから手数料などで利益をあげるビジネスを言います。

マッチングサイトの良いところは、「商品をつくる必要がない」「在庫を抱える心配もない」という点です。

誰でも少ない資金で作ることができ、またリスクも低いところがマッチングビジネスのメリット。

しかし、中小企業のWeb担当者の中には、下記のような不安を抱えている人もいると思います。

「中小企業が開発することができるの?」

「開発費用やリスクは大丈夫?」

この記事では、下記の4点を解説していきます。

  • 中小企業でも開発可能?3つの誤解を解説
  • 中小企業が選ぶべき商材とは?
  • 中小企業が開発で気をつけることは?
  • 中小企業での開発の成功例を紹介!

中小企業がマッチングサイトを作るうえで、気になる項目を、わかりやすく解説します。

ぜひ、この記事を最後までご覧になり、お役に立てれば幸いです。

マッチングサイトとは

ビジネス

マッチングサイトとは、求める人を仲介するに対して、サービスを作る人を仲介するWebサービスを指します。

一般的に、ビジネスの分野をビジネスマッチングサービスと言います。

また、広範囲で社会的な分野をソーシャルマッチングサービスと言われています。

その主流となるのが、クラウドソーシング事業(人材紹介)になります。

プラットフォームは大きく分けると2種類、総合型と専門分野特化型です。

代表的なサイトは、下記の通りです。

他にも、さまざまな分野のサイトがあり、さらに市場規模の拡大が見込める事業です。

中小企業でもマッチングサイトを開発可能?3つの誤解を解説!

ビジネス

これから、マッチングサイトを、事業として立ち上げようとする場合、この2点は大切な検討課題です。

  • どのようなサービスなら軌道に乗り、成功するのか事業の領域をきめる
  • 事業の領域は決まっているが、収益やコストを計算し事業計画をつくる

2つの検討課題は決まっているが、下記の3項目が実際にどの程度必要なのか?

  • 多額の初期投資が必要
  • 多くの人手が必要
  • 専門的な知識が必要

この誤解されやすい3つの項目を、つぎの章からわかりやすく解説します。

初期費用は抑えることができる

マッチングサイトをつくる時には必ずしも金額をかける必要はありません。

もちろん、一からサイトを作成しオリジナルでのスクラッチ開発を行うことでさまざまな拡張がしやすかったり、求める機能を全て揃えられたりという利点もあります。

しかし、必ずしもサイトを一から作ることが正解というわけではありません。

既存のフォーマットを用いるパッケージ開発に一部スクラッチ開発を盛り込むことによって、初期費用を抑えつつ、欲しいシステムを組み込むといったことも可能。

汎用性の高いフォーマットを用いることでサイトが大きくなったときの拡張もしやすいこともメリット。

中小企業でも初期費用をかけずに構築することが可能です。

多くの人手は不要

マッチングビジネスは、少人数でもサイト運営を行うことができます。

マッチングサイトは売上を上げるための営業や、サポートするためのカスタマーセンターが最初は無くても充分に運営できるビジネスです。

サイトの中には、少人数で「年商数億円」を稼いでいる例もあります。

(成功事例紹介:タウンライフ)

マッチング先(toB・toC)によりますが、出来るだけ高額な商材を、数回仲介する(マッチング)ことが出来れば、少人数で売上・収益もあげられるのです。

そのため、最初から多くの人手をかけて運営する必要はありません。

専門的な知識は不要

自社にてマッチングサイトをつくる場合、専門知識は必要ありません。

最初の立ち上げは、必要最小限の機能を組み込んだサービスを公開し、運営する中で、課題の改善をくりかえす方法で充分です。

WordPressをつかって、制作する前に立ち上げの手順を紹介します。

  • レンタルサーバーを借りる(エックスサーバーなど)
  • ドメインを取得する(お名前ドットコムなど)
  • サイト制作のためのノウハウを理解する(動画セミナーなど)

プログラミングの知識がなくてもマッチングサイトをゼロからつくることはできます。

サイトをつくる手順を理解したうえで、ノウハウを蓄積していくことがポイントです。

中小企業が選ぶべきマッチングサイトの商材とは?

中小企業 マッチング

マッチングサイトで何を商材にするのか、悩みますよね?

ここからは、中小企業が選ぶべき商材とは?3つの視点で解説します。

  • 自信が強い集客力を持つジャンルを選ぶ
  • 高額で需要のある商材を選ぶ
  • ニッチな業界を選ぶ

次の章から、一つずつ解説します。

自信が強い集客力を持つジャンルを選ぶ

まず一つ目は、「ユーザーを集客出来るサービスを提供できるか」がビジネスを成功させるカギです。

逆にとらえると、集客さえ上手くできれば成功できた、といっても言いくらいです。

では、自社で取り組むための成功の秘訣は、「自信がある強い集客力を持つジャンル」を選ぶです。

見栄えのいいWebサイトをつくっても、ユーザーが集まらなければ収益は出ません。強い集客力を持つジャンルを最優先して考える。

これが、マッチングビジネスを成功へ導くカギの一つです。

高額で需要のある商材を選ぶ

二つ目は、「ユーザーが求める高額商材を選ぶ」です。

これは、利益が多くなるという事ですが、マッチング回数が少なくても商材が高額ならば利益が高くなります。

少人数で無理なく運営し、時間を有効に使いながら、ユーザーを満足されることができれば評価もあがります。

ただ単に、高額商材を選ぶのではなく、ユーザーが満足するサービスを提供できなければいけません。

ビジネスを展開する際には、「高評価・高サービスの提供」にポイントにおいて、高額商材を選びましょう。

ニッチな業界を選ぶ

三つ目は、「ニッチな業界を選ぶ」です。

ニッチな市場とは、市場の一角で特有のユーザーニーズや、ほかの市場と差別化できるアイデンティティによって定義されるマーケットです。

しかし、高額商材を選ぶと、大手企業の参入が多い市場となりリスクが高くなります。

例えば、車や不動産などがいい例で、「カーセンサーnet」「すまいValue」など、大手企業の参入が多いです。

あえて競争の激しいサービス市場でビジネスをはじめるより、その市場の中でも、特有のユーザーニーズを探し、ニッチなマーケットではじめるのが成功のカギとなります。

有利なビジネスを展開するには、「高額商材+ニッチな市場」をうまく組み合わせてはじめることが、ビジネス成功の近道になります。

中小企業がマッチングサイトの開発で気をつけることは?

中小企業 ビジネス

ここまで、中小企業がマッチングサイトをつくる上で、ポイント別に解説をしてきました。

おおまかな構想とイメージは出来つつあると思います。

この章では、3つの内容から開発で気をつけるポイントを紹介します。

  • 要件定義をはじめにきちんと行う
  • 拡張性のある開発を行う
  • 最初から大きなサイトを作らない

3つのポイントを解説します。

要件定義をはじめにきちんと行う

大前提として、マッチングサイトに必要な機能とその要求をまとめることです。

この要件定義を細かく決めることが、システム開発の第一歩となります。

要件定義の内容とは、機能要件と非機能要件の2つに分けられます。

  • 機能要件とは、システムに実装する機能で、操作方法・扱うデータの種類など
  • 非機能要件とは、機能面以外の要件で信憑性・セキュリティ面などです

この要件定義を細かく決めることが、システム開発の重要なカギとなります。

マッチングサイトの開発を進めるには、要件定義は不可欠です。

自社の強みを最大限に引き出し、必要な機能とその要求を繰り返し検討しましょう。

拡張性のある開発を行う

要件定義を繰り返し、サイトを開設しても成功するとは限りません。

特に非機能要件は、運用しながら出てくる課題で、条件面やセキュリティ対策など二次的な項目になります。

非機能要件の主な項目とは、

  • 可用性、継続的に利用可能にするための要求
  • 性能・拡張性、性能の向上性・将来のシステム拡張性の追求
  • 運用・保守性、保守メンテナンス・運用面のサービスの要求
  • 移行性、現行システムの資産移行に関する要求
  • セキュリティ、利用制限・不正アクセスの防止
  • システム環境、運用における法令・条約など

非機能要件は細かく、運用していく中での必然的な要件です。

マッチングサイトの開発には、この要件に対応できる拡張性のあるシステム開発を進めましょう。

最初から大きなサイトを作らない

コスト面も含めてですが、リサーチを繰り返し、最初から多くの機能を盛り込んでサイトを開設しても失敗したときのリスクが高くなります。

リスクを回避するためにも、機能を絞ってコンパクトにスタートした方がいいでしょう。

のちに、利用するユーザーの反応を見ながら、改善・拡張をしていく方法がおすすめです。

スタートした後には必ず、改善・拡張のための追加機能がでてきます。

最初から中身の濃い大きいサイトを制作するよりも、将来の追加機能を見越したうえで、マッチングサイトの開発方法を決めることが重要です。

中小企業のマッチングサイト開発の成功事例を紹介!

マッチングサイト

この章では、マッチングサイト開発の成功事例を2つ紹介します。

「ものつく」株式会社ナダヤ

「ものつく」を運営する株式会社ナダヤは、革製品などのOEMを請け負うメーカーです。

そのアイテムは、バッグや財布、名刺入れなど服飾雑貨です。

マッチングの方法は、生産者(メーカー)がポートフォリオを作成登録し、利用者が作ってほしいアイテム・ロット・素材・納期など細かい条件を登録。

利用者が生産者をカンタンに検索でき、生産者は得意分野の製造ができる。

お互いのニーズをつなげる、ファッショングッズ向けOEMマッチングプラットフォームです。

2020年9月にリリースして、2021年6月には登録者数が100社突破!急成長を続けるマッチングサイトです。

「BENTENべんてん」株式会社 Cogane studio.(コガネスタジオ)

「BENTEN」化粧品OEMビジネスにかかわる悩みを、投げかけ解決するプラットフォームです。

化粧品、健康食品に関するビジネスマッチングと、コンサル・PR活動、法律や悩み相談などの業務マッチングを展開している会社です。

マッチングの方法は、発注者は化粧品を作りたい、商品販売の仕方など、悩みを投稿するだけ。受注者は作りたい人探しや、企画・PR活動など、販売方法を提供する。

双方のニーズをつなげる、化粧品関連向けのOEMマッチングプラットフォームです。

2019年11月にBENTENベータ版をリリース、順調に実績をのばしているマッチングサイトです。

まとめ

マッチングサイト

中小企業でもマッチングサイトの開発をすることは十分に可能です。

将来的に大きな収益源となる、マッチングサイト。この記事が参考になれば幸いです。

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